AirPods 5とAirPods Pro 3に同じカスタムEQを設定すると、音はどこまで変わるのでしょうか。両方を持っているので、iPhoneで同じ曲を流し、音量とEQの設定を揃えて、その場で聴き比べてみました。
結果は予想以上に違いました。AirPods 5でもEQの変化は分かります。ただ、今回の設定では3曲とも「推奨」の音が好み。Pro 3ではカスタムEQによる低音の厚みや高音の変化をよりはっきり感じ、曲の一部ではカスタムを選びたくなりました。 これは私の耳で聴いた印象です。周波数特性を測定した結果ではありません。
AirPodsのカスタムEQ(イコライザ)を同じ条件で比較
使ったのはAirPods 5とAirPods Pro 3、再生端末は同じiPhoneです。再生環境を揃え、iPhoneの音量設定は変えず、両機種ともアクティブノイズキャンセリングをオンにしました。耳に届く実際の音圧を測定して一致させたわけではありません。

EQはAirPodsの「推奨」と「カスタム」を切り替えました。カスタムは両機種で同じ方向にし、低音を少し上げ、中音はほぼフラット、高音を少し下げています。各機種で推奨 → カスタム → 推奨 → カスタムと戻しながら、変化を確かめました。AppleのAirPods用カスタムEQの案内でも、低音・中音・高音の3帯域を調整し、「推奨」に戻せると説明されています。
試したのは、普段から聴き慣れているONE OK ROCKの「Wasted Nights」「Wherever you are」「The Beginning」の3曲です。今回はEQスライダーの正確な位置を数値として記録していないため、誰でも同じ音を再現できる設定値としては紹介しません。
| 聴き比べた点 | AirPods 5 | AirPods Pro 3 |
|---|---|---|
| 低音を少し上げたとき | バスドラの存在感は増すが、深さや響きの変化は限定的に感じた | 量に加えて厚みや響きも増えたように感じた |
| 高音を少し下げたとき | シンバルは控えめになり、全体がややこもる印象 | シンバルやボーカルの変化が明確で、曲によって聴きやすくなった |
| 今回の好み | 3曲とも推奨 | 曲・パートによって推奨とカスタムが入れ替わった |
AirPods 5は変化する。でも今回は「推奨」が好き

AirPods 5でも、カスタムEQを入れた瞬間に音のバランスは変わります。バスドラだけでなく、スネア、シンバル、ボーカルの聞こえ方にも違いがありました。「EQを変えても分からない」という結果ではありません。
低音を上げると、特にバスドラの存在感が増します。ただ、私が期待したような深さや厚み、余韻まで大きく増えたとは感じませんでした。単純に音が小さいというより、低音の量は増えたけれど、欲しかった低音とは少し違うという感覚です。
高音を下げるとシンバルは控えめになりますが、私には全体が少しこもって聞こえました。3曲を通して、今回のカスタムEQよりも「推奨」のバランスのほうが聴きやすく、好みでした。
これはAirPods 5の音が悪いという話ではありません。単体で音楽を聴くなら十分満足できますし、普段使いや仕事中のながら聴きではむしろ気軽に使えます。装着感やノイキャンも含む評価は、AirPods 5の実機レビューにまとめています。
Pro 3は低音の厚みと高音の変化が分かりやすい

同じ方向にEQを動かしたとき、AirPods Pro 3では変化をより大きく感じました。低音は存在感が増えるだけでなく、厚みや響きも加わった印象です。私の好みでは、上げた分が音楽の楽しさにつながりやすい調整でした。
「The Beginning」では、カスタムを聴いたあとに推奨へ戻すと、バスドラが物足りなく感じるほどでした。低音寄りの音が好きなら、この違いは試す価値があります。
高音側もシンバルだけでなくボーカルの変化まで感じます。カスタムから推奨へ戻したとき、高域のシャリシャリした印象が強まる場面もありました。ただし、カスタムがどの曲でも正解というわけではありません。
「Wherever you are」は曲の途中で好みが変わった
分かりやすかったのが「Wherever you are」です。前半から中盤は、推奨のほうがボーカルの臨場感や抜けがあり、私には心地よく聞こえました。カスタムではそこが少し抑えられます。
ところがサビでギターとドラムが盛り上がると、推奨では高域のシャリシャリ感が気になり、カスタムのほうが聴きやすく感じました。同じ曲でもパートによって評価が逆転するのが面白いところです。
「Wasted Nights」を含めた3曲で、AirPods 5の傾向はおおむね共通でした。Pro 3は曲やパートで好みが変わるので、「EQを変えれば必ず良くなる」とは言い切れません。カスタムは、自分がよく聴く曲で推奨と往復して決めるのが良さそうです。
AirPods 5で十分か、Pro 3を選ぶか

仕事をしながら音楽を流す、動画を見る、気軽に楽しむ。そんな普段使いなら、AirPods 5でも十分に満足できます。今回のカスタムが合わなかったとしても、推奨のままの音を私は気に入っています。
一方、音楽をしっかり聴き、低音や高音の好みまで調整したいなら、AirPods Pro 3を選ぶ価値を感じました。同じEQを動かしたときに、変化がより音として返ってくると感じたからです。価格や装着感も含む総合的な選び方は、AirPods 5とPro 3の比較記事に譲ります。
今回の差は、同じ曲を同じiPhone、同じ音量設定とEQ条件で交互に聴いたことで明確になりました。結果は私の装着状態や音の好みにも左右されます。機種ごとの物理的な性能差を切り分けた測定ではないため、「誰が聴いてもPro 3が同じだけ変わる」とは言えません。
まとめ:カスタムEQは両方で試せるが、好みの答えは違った
AirPods 5でもカスタムEQの変化は分かりました。ただ、今回の低音を上げ、高音を下げる設定では、私は3曲とも推奨の音が好きでした。AirPods Pro 3では低音の量だけでなく厚みや響き、高音やボーカルの変化も明確で、曲の一部ではカスタムを選びたくなりました。
AirPods 5を気軽に使い、音楽に集中したいときはPro 3を選ぶ。私にはそんな使い分けが自然です。もし両方を比較できるなら、よく聴く曲で「推奨」と「カスタム」を行き来してみてください。音の変わり方だけでなく、自分はどちらを心地よく感じるかが見えてきます。


