NASを導入したとき、多くの人が「これでバックアップは完璧」と感じます。

私自身もそうでしたし、実際に周囲でも同じ考えの人を何人も見てきました。

しかし、NASがあるにもかかわらず、バックアップが破綻するケースは意外と多いです。

この記事では、私が実際に見聞きし、体験した失敗パターンを整理します。

読み進めることで、自分の運用が安全かどうかを判断でき、

「何を見直せばいいか」が自然と分かるようになります。

RAIDをバックアップだと誤解したまま運用している

RAID構成のNASだけで安心している状態は、破綻しやすいです。

RAIDは冗長化であり、バックアップとは役割が異なります。

しかし、導入時にこの違いを深く考えないまま使い続ける人は多いです。

以前、RAID1だから大丈夫と言っていた知人がいました。

実際には、誤操作でファイルを削除し、即座に両ディスクから消えました。

「壊れない仕組み」と「戻せる仕組み」は別物です。

この認識がズレたままだと、事故は静かに進行します。

バックアップ先がNAS1台しか存在しない

保存場所が1か所しかない構成は、想像以上に脆いです。

NASに集約すると管理は楽になります。

しかし、同時に「一点集中」のリスクも生まれます。

私は過去に、落雷でNASが起動しなくなった現場を見ました。

中のディスクが無事でも、本体故障でアクセスできませんでした。

そのため、

・別のNAS

・外付けHDD

・クラウド

最低でもどれか一つは併用したいところです。

バックアップが自動だと思い込み確認していない

設定しただけで安心し、動作確認をしない運用は危険です。

自動バックアップは便利です。

しかし、エラーが出ても気づかないケースは珍しくありません。

私自身、ログを確認していなかった時期がありました。

ある日見直すと、数か月前からバックアップが止まっていました。

「設定したから大丈夫」ではなく、

「最近ちゃんと取れているか」を見る習慣が重要になります。

NAS自体のバックアップを考えていない

NASの中身だけを守り、NAS自体は無防備な状態も多いです。

HDDは消耗品ですし、本体も永遠には動きません。

それでも、NASは壊れにくいという思い込みが残りがちです。

私は一度、NASのOSアップデート失敗を経験しました。

起動不能になり、データ救出に手間がかかりました。

NASは「保存先」でもあり「機械」でもあります。

この二面性を意識しないと、対策が抜け落ちます。

復元テストを一度も行っていない

復元できるかを試していないバックアップは信用しきれません。

保存できているように見えても、

実際に戻せないケースは現場で何度も見ました。

例えば、

・ファイルが壊れていた

・世代管理がなく最新しか残らない

こうした問題は復元時に初めて発覚します。

年に一度でも構いません。

実際に戻す体験をするだけで、運用の精度は大きく変わります。

まとめ:NASがあっても運用次第でバックアップは破綻する

NASは便利ですが、置くだけで安全になる装置ではありません。

RAIDの誤解、保存先の一本化、確認不足など、

破綻パターンには共通点があります。

この記事を読み終えた時点で、

・自分の構成が安全か

・何が足りていないか

を判断できるようになっています。

次の行動としては、

「バックアップ先が2か所以上あるか」をまず確認してください。