スマホの写真や動画、MacのTime Machineバックアップが増えてくると、「NASは何TB必要なんだろう?」「4TBで足りる?8TBのほうがいい?」と悩みますよね。
私自身、複数のパソコンから同じデータにアクセスしたかったことをきっかけに、クラウドドライブとも同期できるSynology NASを導入しました。今ではMacのデータ管理や家族写真・動画の集約先としても活用し、4TB HDD×2台のSHR構成で運用しています。
結論から言うと、家庭用NASはほとんどの人が2ベイNAS+4TB〜8TB HDDから始めれば十分です。ただし、写真バックアップ中心なのか、家族全員で共有するのか、MacのTime Machine保存先としても使うのかで最適な容量は変わります。
NAS容量の選び方で失敗しないために、Synology DS220+を実際に運用している経験を交えながら解説します。
結論:Macユーザーの家庭用NAS容量は用途別にこの組み合わせで決まる

結論から言うと、家庭用NASは「2ベイNAS+RAID1(またはSHR)」を前提に選ぶのがおすすめです。用途ごとの目安は次のとおりです。
| 用途 | おすすめHDD容量 | ベイ数 | 実効容量 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 写真バックアップ中心 | 4TB×2台 | 2ベイ | 約4TB | 初めてのNASにおすすめ |
| 家族共有・写真動画保存 | 8TB×2台 | 2ベイ | 約8TB | 3〜4人家族向け |
| メディアサーバー・動画保存 | 12TB〜16TB×2台 | 2ベイ以上 | 12TB〜16TB | 4K動画や映画保存向け |
Macユーザーの場合は、写真や動画だけでなく、Time Machineバックアップ用の容量も考えておく必要があります。NAS HDDは何TBがいいか迷ったら、まず4TBまたは8TBを選んでおけば大きく外しません。
特に家庭用NASの容量選びでは「今使う容量」だけでなく、「3〜5年後の写真・動画・Macバックアップ容量」まで含めて考えるほうが失敗しにくいです。
NASが必要になった理由(筆者体験談)
私がNASを導入した最大のきっかけは、Windows PCとMacなど複数台のマシンを使っていて、どの端末からでも同じデータにアクセスしたかったことでした。
外付けHDDだと、つないだ1台のマシンからしか使えません。クラウドストレージも検討しましたが、容量とコストを考えると現実的ではありませんでした。そこで導入したのがSynology DS115jで、その後DS220+に乗り換えました。
使い始めると用途はどんどん広がりました。特に大きかったのが、家族のスマホ写真の保存先としての役割です。Googleフォトの無料容量15GBでは家族全員分の写真や動画をまかないきれず、NASへ集約するようになりました。
現在は4TB HDDを2台搭載し、SHR構成で運用しています。家族全員のスマホ写真を自動バックアップし、Synology Photosで共有していますが、現時点では4TBでも十分余裕があります。動画制作のような大容量データをNASへ大量保存していないことも、4TBで足りている理由だと思います。
ただし最近のスマホは4K動画が当たり前になっています。さらにMacのTime MachineバックアップもNASへ保存するなら、今から新規導入する場合は8TBスタートでも良いと感じています。
NASへ移行してからは、複数のマシンから同じデータにアクセスできる・家族全員の写真を一括管理できる・スマホ故障時の不安が減った・Googleフォト容量を気にしなくなった、といったメリットを実感しています。
家族写真のバックアップ運用については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
→ Synology Photosの使い方|iPhoneの写真をNASに自動バックアップする設定手順
表示容量と実効容量の違いを理解する

NAS初心者が最も誤解しやすいのが実効容量です。4TB HDDを2台購入したからといって、8TB使えるわけではありません。
家庭用NASではRAID1やSHRで運用するケースが多いため、実際に使える容量は半分になります。
| HDD構成 | RAID構成 | 実効容量 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 4TB×1台 | 単体運用 | 約4TB | 安価だが故障時リスク大 |
| 4TB×2台 | RAID1 | 約4TB | 家庭向け定番 |
| 8TB×2台 | RAID1 | 約8TB | 容量と安全性の両立 |
| 4TB×2台 | SHR | 約4TB | Synology推奨構成 |
| 8TB×2台 | SHR | 約8TB | 将来拡張しやすい |
つまり4TB HDDを2台買った場合でも、利用可能容量は約4TBです。もう1台はバックアップ用として常に同じデータを保持しています。そのためNASの容量選びでは「実効容量」で考える必要があります。
用途別・家族構成別の容量目安
写真・動画バックアップ中心(1〜2人)
夫婦や個人利用なら4TB×2台構成がおすすめです。スマホ写真だけであれば数十万枚レベルでも保存できます。4K動画を大量に保存しなければ、かなり長期間使える容量です。
家族全員のスマホ写真を共有・同期(3〜4人家族)
家族全員がiPhoneやAndroidを利用している場合は8TB×2台がおすすめです。最近のスマホは写真1枚が数MB、動画は数GBになることも珍しくありません。家族共有フォルダを作る場合も余裕を持って運用できます。
詳しい共有方法はこちらの記事で紹介しています。
→ 家族でSynology NASを使うときの共有フォルダ設計|個人領域と共有領域を分けて運用する方法
メディアサーバー・動画大量保存
映画やドラマ、Blu-rayリッピングデータを保存する場合は12TB以上を検討したいところです。4K動画は想像以上に容量を消費します。この用途なら最初から大容量HDDを選んだほうが結果的に安く済みやすいです。
Macユーザーが知っておきたいTime Machineの容量目安
MacユーザーがNAS容量を考えるときに見落としやすいのが、Time Machineバックアップ用の容量です。写真や動画の保存先だけで容量を決めると、あとからMacのバックアップ領域が足りなくなることがあります。
Appleの公式ガイドラインでは、Time Machineには内蔵ストレージの2〜3倍程度の容量が推奨されています。たとえば512GBのMacなら1TB〜1.5TB程度、1TBのMacなら2TB〜3TB程度を目安に考えると余裕を持ちやすいです。
NASをTime Machine保存先として使う場合は、共有フォルダごとに容量制限(クォータ)を設定しておくと管理しやすくなります。Time MachineがNAS全体の容量を使い切るのを防げるため、写真や家族共有フォルダと同じNASで運用しやすくなります。
MacのTime MachineをSynology NASへ保存する具体的な設定手順は、こちらの記事で解説しています。
→ MacのTime MachineをSynology NASへ設定する方法|接続トラブルと復元まで解説
容量より重要なHDD選び

実はNASの容量を考えるうえで、容量以上に重要なのがHDDの種類です。
NASでは24時間稼働が前提になります。そのため一般的なデスクトップ向けHDDではなく、NAS専用HDDがおすすめです。定番はWD Red PlusとSeagate IronWolfの2シリーズです。
特に注意したいのがSMRとCMRの違い。NAS用途ではCMR方式が基本で、再構築時の速度や安定性に大きく影響します。
また、4TBと8TBで迷う場合は「1TBあたりの単価」も見ておきたいポイントです。一般的には大容量HDDのほうが1TBあたりの価格が下がりやすく、最初から少し大きい容量を選んだほうが、後から買い替えるよりトータルコストで有利になりやすい傾向があります。
もちろん、私のように写真と家族動画中心であれば4TB×2台でも十分足りるケースはあります。ただ、MacのTime Machineや4K動画保存まで考えるなら、8TB×2台を選ぶ理由は十分あります。
→ HDDのSMRとCMRの違い|NASに使うならどちらを選ぶべきか
本体+HDDの総額シミュレーション
NAS購入時に意外と見落としがちなのが、本体とHDDが別売りという点です。例えば家庭用で人気のSynology DS223を導入する場合の概算は次のとおりです。
| 構成 | 概算価格 |
|---|---|
| Synology DS223本体 | 約4万円〜5万円 |
| NAS向け4TB HDD×2台 | 約3万円〜4万円 |
| 合計 | 約7万円〜9万円 |
※価格は時期により変動します。購入前にAmazon等で最新価格を確認してください。
初めて見ると少し高く感じるかもしれません。ただし、Googleフォト容量問題の解決・家族写真の一元管理・Macのバックアップ環境まで考えると十分納得できる投資でした。私自身も導入前は高いと思いましたが、今ではなくては困るレベルで使っています。
容量が足りなくなったときの対処法
SynologyのSHR構成なら、後から容量を増やしやすいのが大きなメリットです。
例えば現在4TB×2台で運用していても、4TB→8TB、8TB→12TBへと段階的なアップグレードが可能です。最初から最大容量を買う必要はありません。将来的な拡張性まで考えると、家庭用途ではSHRが非常に扱いやすい構成です。
RAID1・RAID5・SHRの違いはこちらで詳しく紹介しています。
→ 家庭用NASのRAID構成はSHRで決まり|MacユーザーがSynologyで失敗しない選び方
家庭用NASおすすめ構成まとめ
NAS本体選びに迷っている人は、まずこちらのメーカー比較記事も参考にしてみてください。
→ NASは結局どれがいい?Synology・QNAP・UGREENを徹底比較
写真バックアップ・入門向け
写真や動画のバックアップが中心なら、Synology DS223+WD Red Plus 4TB×2台の構成で十分実用的です。MacのTime Machineも使う場合は、バックアップ用フォルダの容量制限を設定しておくと安心です。
家族共有・容量重視
家族全員のスマホ写真を管理し、Macのバックアップ先としても使うなら、Synology DS223+WD Red Plus 8TB×2台の構成がおすすめです。長期間運用しやすい構成です。
よくある質問(FAQ)
NASは何TBから始めればいい?
迷ったら4TB×2台がおすすめです。個人利用なら十分な容量があります。家族全員の写真や動画、MacのTime Machineバックアップまでまとめたい場合は8TB×2台も検討しやすい容量です。
HDD1台でもNASは使えますか?
使えます。ただし故障時にデータを失うリスクがあるため、家族写真の保存用途ではおすすめしません。大切なデータを保存するなら、2ベイNASでRAID1またはSHR構成にするほうが安心です。
後から容量を増やせますか?
可能です。特にSynologyのSHR構成なら比較的柔軟に拡張できます。ただしHDD交換には時間がかかるため、最初から少し余裕のある容量を選ぶほうが運用は楽です。
NAS専用HDDは必要ですか?
おすすめです。24時間稼働を前提に設計されており、耐久性や安定性に優れています。特に家族写真やMacのバックアップなど、失いたくないデータを保存するならNAS向けHDDを選びたいところです。
まとめ

Macユーザーが家庭用NASの容量選びで迷った場合、まずは「2ベイNAS+4TB〜8TB HDD」を基準に考えるのがおすすめです。
私自身、Googleフォトの容量不足をきっかけにSynology DS220+を導入し、現在は4TB HDD×2台で家族写真を管理しています。現状では4TBでも足りていますが、これから導入するなら8TB構成も十分検討する価値があります。
NASは何TB必要かという答えは使い方によって変わります。ただ、家庭用NASの容量選びで後悔しないためには、写真バックアップ中心なら4TB・家族共有やTime Machineも使うなら8TB・動画大量保存なら12TB以上、この基準で考えれば大きく外すことはありません。
容量だけでなく、NAS専用HDDやRAID構成も合わせて選ぶことで、Macやスマホのデータを長く安心して管理できるNAS環境を作れます。



